2017年9月にフルモデルチェンジされた新型ホンダN-BOX/カスタム。燃費はWLTCモードで19.0km/L〜21.2km/Lです。
ただこれらの数値はあくまでカタログ値なので、実際の燃費がそのとおり出るとは限りません。そこで、N-BOXの実燃費がどのくらい出るのかは気になるところだと思います。
特に燃費で知りたいのは
- N-BOXの実燃費
(ガソリン車、ターボ) - ライバル車との実燃費比較
(タント、スペーシア)
この部分ではないでしょうか。ここではこの2点についてネット情報を中心に詳しく調べてみたので紹介したいと思います。
また、ネット情報は信用ならないところもあるので、自分でも実際にN-BOXに乗って燃費を計測してみました。
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新型ホンダN-BOX/ターボの実際の燃費を公開！
ホンダN-BOXの実燃費のデータはe燃費やみんカラの燃費記録を参考に、毎月のデータを記録しました。
記録したデータを
- 平均の実燃費
- 燃費達成率
- 月ごとの実燃費
この3つのポイントで紹介したいと思います。
新型N-BOX(カスタム)/ターボの実燃費は平均的な数値
平均実燃費、平均燃費達成率を整理してみました。今回は需要の少ない4WDを除いて2WD車を対象としています。
| 燃費 | N-BOX(2WD) [ガソリン車] |
N-BOX(2WD) [ターボ] |
| カタログ燃費 [WLTCモード] |
21.2km/L | 20.2km/L |
| 実燃費(平均) | 17.1km/L | 16.4km/L |
| 燃費達成率 | 80.7% | 81.2% |
ガソリン車とターボのカタログ燃費の差は1km/L。平均実燃費ではガソリンの方が0.7km/L高く、ターボとの差は僅かです。
実燃費に大きく関係している燃費達成率はガソリン車、ターボ共に約8割という数値。
これは全車種の平均燃費達成率73.1%(※)と比べて7%程良い数字です。ただ、この数字はJC08モードでの達成率で、WLTCモードで燃費達成率80%という数値は平均並で良いというわけではありません。
このクラスの軽自動車では平均的な数値です。
※e燃費の全車種の燃費達成率ランキング上位100位の平均
新型N-BOX/turboの各月の実燃費を公開。春秋は良いが、夏冬は悪い
実燃費は季節によってかなり変動すると感じていたので、実燃費と温度の関係をグラフで表してみました。
ガソリン(NA)車を見ると、クーラーやエアコンの使用機会が少ない春や秋は約20km/Lと、年間の平均燃費よりも良くなります。
反対にクーラーやエアコンをたくさん使う冬や夏は燃費が15km/L程度で、年間の平均燃費より悪いです。
特に燃費が悪いのが冬の寒い時期。燃費が13km/L台に落ち込みます。これは冬になるとエンジンを温めるのに、暖気運転が行われるからだと思います。
また、ターボはノンターボよりどの月でも実燃費が約0.5km/L低いところで推移するようです。
新型N-BOX/NA/ターボの実燃費は年間で6km/L以上変動する
月ごとの実燃費を詳しく見るため、各月の実燃費グラフを数値で表しました。
| 月 | N-BOX(2WD) [NA] |
N-BOX(2WD) [ターボ] |
| 1月 | 13.8km/L | 13.2km/L |
| 2月 | 13.9km/L | 13.3km/L |
| 3月 | 15.3km/L | 14.7km/L |
| 4月 | 20.5km/L | 19.6km/L |
| 5月 | 20.7km/L | 19.9km/L |
| 6月 | 19.5km/L | 18.7km/L |
| 7月 | 15.5km/L | 14.9km/L |
| 8月 | 15.2km/L | 14.6km/L |
| 9月 | 18.8km/L | 18.1km/L |
| 10月 | 19.6km/L | 18.8km/L |
| 11月 | 17.0km/L | 16.3km/L |
| 12月 | 15.6km/L | 15.0km/L |
ガソリン車の実燃費は1月と5月で6.9km/Lの差がありました。また、ターボは1月と5月で6.7km/Lの差があり、気温によって燃費が大きく異なるようです。
口コミで実燃費がバラバラなのも気温・季節が関係している
ちなみに新型ホンダN-BOXの燃費は価格com等の口コミでも月ごとの燃費が違うと言われています。
これはN-BOXの燃費に対する評価を集計した結果です。良い、悪いの評価は時期により全然違っていて
ガソリン車の燃費を1月頃に評価した人は、
「カタログ値に全然届かない。街乗り11km/L」
と評価。4月頃に評価した人は
「なかなか良い。街中で19km/L」
と評価しており、評価が大きく違います。
また、turboも同じような評価でした。
N-BOXの口コミ評価については、欠点も含めてこちらで詳しく紹介しています。こちらもチェックしてみてください。
⇒欠点はここ！新型N-BOXの口コミ評価・評判
ライバル車(タント、スペーシアとの比較)
N-BOXのライバルといえば、タントとスペーシアです。N-BOXの購入を考える際、一緒に検討されるライバル車の燃費も気になったので比較してみました。
ライバル車の中で、新型N-BOXの燃費は1番悪い
平均燃費と達成率を比較した結果です。燃費に関係する要素も合わせて比較しました。
| 燃費 | N-BOX [ガソリン] |
タント [ガソリン] |
スペーシア [マイルドHV] |
| 駆動方式 | 2WD | ||
| カタログ燃費 [WLTCモード] |
21.2km/L | 21.2km/L | 21.2km/L |
| 実燃費(平均) | 17.1km/L | 19.4km/L | 19.6km/L |
| 燃費達成率(平均) | 80.7% | 91.5% | 92.5% |
| 重量 | 900kg | 900kg | 870kg |
| エンジン最大出力 | 58馬力 | 52馬力 | 52馬力 |
| モーター最大出力 | – | – | 3.1馬力 |
【N-BOX】
N-BOXの実燃費はライバルの中で1番低く、ライバルのタントやスペーシアより2km/L程劣っています。しかし、馬力は1番ありパワフルなのがN-BOXです。燃費よりもパワーが欲しい人はN-BOXが良いでしょう。
【タント】
タントの実燃費はガソリン車のハイトワゴンではもっとも良い車です。ガソリン車ながらマイルドハイブリッド車のスペーシアに迫るほど。ライバルに比べると車重やエンジン出力が抑えられているので、燃費は伸びてくれるようですね。
【スペーシア】
実燃費で1番良いのはスペーシア。ライバルより軽い車重と走行時にモーターの補助があることが要因だと思います。重くなりがちなハイブリッド車ですが、スズキの軽量化ボディ技術「テクト」のおかげで車体重量が軽いです。それも良い燃費に関係しているのでしょう。
各月の実燃費はスペーシアとタントが一歩リード
各月の燃費も比較してみました。
年間通してみても、スペーシアとタントが一歩リードしています。
N-BOXは各月でリッター2km程度ライバルより低く推移するようです。
検証！実際に市街地、高速、郊外を走ってみた！
N-BOXの燃費を調べていると、気になってくるのが
調べた数字は正しいのか？
ということです。e燃費やみんカラのデータではかなり精度が良さそうですが、実際に測ってみないと納得はできません。
そこで、今回はN-BOX(ガソリン車)に乗って、燃費を計測してきました。
実測した時の条件がこれ。かなり実践的なコースを走れたと思います。
[ドライブコース]
郊外 ：10km。渋滞なし、信号は少なめ。
高速 ：25km。渋滞なし。
市街地：5km。渋滞あり、信号は多め。
[走行条件]
走行日 ：2021年1月10日
外気温 ：7℃
天候 ：晴れ
エアコン：25℃(A/CスイッチON)
運転手 ：私(35歳)、51kg
同乗者 ：妻(34歳)、46kg
新型N-BOXは郊外だと燃費が良い
今回は目的地である市街地まで郊外からスタートです。
郊外では信号がかなり少なく、約2kmに1つぐらいしかありません。そのためほとんど信号に引っかからずに走れました。
スムーズに郊外を抜け、高速に入る手前に燃費計に目を移すと
『18.8km/L』
という表示が。これは平均燃費より1.7km/L程良い数値です。
郊外を走行中はecon(エコ)モードを使用し、アンビエントメーター(※)を確認しながら緑色の燃費が良い状態になるよう緩やかな加速を意識していました。もしかすると燃費が良かったのは、これが要因かもしれません。
※運転状態を光の色でお知らせする機能。
高速では新型N-BOXの燃費はかなり良い
次は高速です。高速走行中は車も少なく、とてもスムーズでした。定速85km/hで走り続けられ、めちゃくちゃ燃費に良い環境だったと思います。
特に渋滞することもなく、高速を降りる前に燃費計を見てみると
『20.5km/L』
とかなり良い燃費を記録。(※高速に入った時に燃費計はリセット)
この数値は平均燃費より3.4km/Lも良いです。
高速走行中ではアダプティブ・クルーズコントロール(※)を使用して少ないアクセル量で走行したことが、燃費がかなり伸びた理由でしょう。
※前走車を自動で追従。設定速度まで自動的に加速し定速走行する機能
市街地ではN-BOXの燃費は悪い
最後は市街地です。信号は約200mに1つという短い間隔。そのため、発進と停止の繰り返しで平均速度は約20km/hを示していました。車の量もかなり多く混雑していたので、燃費にはかなり悪い条件だったと思います。
目的地付近について視線を燃費計に移すと
『10.3km/L』
と悪すぎる数値が。これは平均燃費より6.8km/Lも悪い数値です。
停車時はアイドリングストップ機能(※)で燃料消費を抑えてくれます。しかしこのような悪条件では、燃費改善にも限度があるようです。
※停車中や減速中からエンジンを自動的にストップして、燃費を抑えるシステム
ドライブコース検証まとめ
新型N-BOXの燃費は16.5km/L
今回は高速を中心として総距離40kmを走りました。平均燃費は16.5km/Lだったので、ネットに書かれている実燃費とほぼ同じ数値を確認できました。
新型N-BOXの燃費向上させる実験をしてみた
高速は20.5km/Lと燃費がかなり伸びましたが、WLTC高速モードのカタログ燃費との差は1.1km/Lもあります。
私はこの数字では満足できなかったので、帰り道はエアコンOFFで走行してみたんです。
その結果がこれ。
市街地：10.3km/L→10.2km/L
高速 ：20.5km/L→20.3km/L
郊外 ：18.8km/L→18.6km/L
平均して燃費を約5%アップさせることに成功しました。
やはりエアコンはかなり燃費に影響するようです。季節によって完全にOFFにすることは難しいと思うので、設定温度を少し控えめにするだけでも燃費向上の効果があるのではないでしょうか。
燃費を良くする方法の一つとして覚えておくといいと思います。
新型N-BOX/カスタムではガソリン代はいくらかかるのか？
N-BOX/カスタムの実際の燃費が分かったので、これをガソリン代に換算するとどれくらいになるのか計算してみました。
通勤で使うことを前提として・・・
- 平日1日40km×20日=800km
- 休日1日5km×8日=40km
とし、1ヶ月の走行距離を合計840kmで計算。
ガソリンの価格は1リットル140円として、1ヶ月、1年間のガソリン代を計算してみました。
1ヶ月のガソリン代は7,127円！
1ヶ月のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
{1ヶ月の走行距離(840km)÷平均実燃費(16.5km/L)}×ガソリン価格(140円)=1ヶ月のガソリン代(7,127円)
となりました。
1年間のガソリン代は85,524円！
1年間のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
1ヶ月のガソリン代×12ヶ月=1年間のガソリン代(85,524円)
となりました。
新型N-BOXは平均的なガソリン代よりも6,108円安い
国土交通省の発表によると、ガソリン車のJC08モードの平均燃費は22.0km/L。実燃費の平均は公表されていませんが、燃費達成率を70%とすると平均的な実燃費は15.4km/L。
この数字からガソリン代を計算すると、91,632円/年になります。
ホンダ新型N-BOXの年間のガソリン代は85,524円なので、N-BOX/customは平均的なガソリン代よりも年間6,108円安くなるようです。
新型ホンダNBOX/customを安く購入するには？
NBOXは軽自動車の中でも価格が高い車種なので、購入するときに重要になってくるのは値引き。
ただ、値引きについてはちょっと気を付けてほしいことがあります。それは…
値引き交渉でディーラーに騙されている人が多い
ということです。
この記事を見てくれた人には絶対騙されてほしくないので、実際に新型ホンダNBOX/カスタムを購入した人がどうやって騙されずに値引き交渉したのか次の記事でチェックしてみてください。
⇒ホンダ 新型NBOXの値引き体験談をレポート。値引き相場や限界はいくら？
